4月9日に行われたイスラエル総選挙の最終結果は、ネタニヤフ首相の現与党、右派「リクード」が35議席を獲得した。ガンツ元軍参謀総長率いる中道政党連合「青と白」も35議席を獲得して並んだ。しかし、全体で観ると、右派勢力が過半数の65議席―― リクード(35議席)、シャス(8議席)、ユダヤ・トーラ連合(8議席)、イスラエル我が家(5議席)、右派連合(5議席)、クラヌ(4議席)――を獲得した。
イスラエルのルーベン・リブリン大統領は、過半数の64名の国会議員が首相に次期連立内閣の組閣を勧告した段階で、ネタニヤフ首相に次期政権の成立を求めることになる。
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▲ルーベン・リブリン・イスラエル大統領(Wikipediaより)
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▲ネタニヤフ・イスラエル首相(Wikipediaより)
- Elections 2019: Final results (Haaretz)
- Final Israeli Election Results: Likud Loses Seat, but Netanyahu Still Set to Form Next Government
- イスラエル総選挙、右派与党が第1党 最終結果発表(日経新聞、2019年4月12日)
通算13年首相の座にあるネタニヤフ氏が続投した場合、初代首相で「建国の父」とされる故ベングリオン氏の首相在任期間を今夏にも超え、最長となる見通しである。権力者が上記間、権力の座にとどまれば、必然的にその権力は強化され、独裁状態に近づく。ネタニヤフ政権は、その強力な権力を何の目的のために用いるつもりなのか。